あけましておめでとうございます。


巳年のいよいよ「2013年」がスタートしました。
 


今年も「経済レポート」を通じ、ゲストの方々と一緒に、

地域経済の「今」を、発信していきたいと思います。

どうぞ宜しくお願いいたします。
 


さてそれでは、本日の「ゲスト」の方を御紹介いたします。



戸田市商工会・会長、「熊沢嘉孝さん」です。
 


熊沢会長には、まずは本業の熊沢印刷工芸について伺い、

次に戸田市商工会・会長の立場としてのお話を伺わせて頂きました。



<斎藤直子>
 

まず、熊沢会長の本業である「印刷業界」について、
 

現在の「景気動向」はいかがですか?



<熊沢会長>
 

印刷業界だけでなく、今はどの業界も厳しいと思いますよ。
 

中小企業にとっては、厳しい経営状態が続くと思いますね。

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<斎藤直子>
 

戸田市は「印刷業の街」として知られていますが、

 

ずばり、熊沢印刷工芸の「強み」を教えて頂けますか?



<熊沢会長>
 

私は、全て「人」だと思っています、「社員」に支えられています。
 

私は「一人一芸」という言葉が好きなのですが、つまり「人」には、
 

得手不得手があって当然、だから経営者は、人の得意な分野を、
 

見つけ伸ばす事が大事で、それらの「長所」と「長所」が集まれば、
 

人間は何でもできる、不可能な事はないと確信しています。



また技術的には、「スクリーン印刷」という得意分野があります。
 

以前は手作りの分野でしたが、それを「機械化」させる事に成功、
 

その結果、顧客の要望に、柔軟に対応が出来るようになりました。
 

やはり、「顧客」からの要望に応えられないと生き残れませんから。



また、顧客を大事にするという観点から、「技術の向上」だけでなく、
 

サービス業のような「笑顔」と「挨拶」の練習を、毎朝行っています。
 

「いらっしゃいませ」、「有難うございました」、「おはようございます」、
 

これを毎朝の「朝礼」で元気にやっています、まさに訓練ですね(笑)
 

歌手の瀬川瑛子さんも、毎朝、笑顔の練習をしているんですよ(笑)



<斎藤直子>
 

熊沢さんの素敵な「笑顔」は、日頃の訓練、つまり努力とともに、

相手を認め、相手を思う本物の気持からきているという事を確信しました!
 


それでは最後に「戸田市商工会」の会長として、市内経済の動向、
 

また商工会や行政への希望などをお聞かせ頂けますでしょうか?
 


<熊沢会長>

安部首相が、経済対策に力を入れるという方針を発表されたので、 


強く期待したい所ですが、全体を潤すと言うのは難しいと思います。
 

経済対策の効果は、おそらく一部の業種に限定されると思います。



そんな経済状況だからこそ、「商工会」への期待も大きいですね。
 

戸田市商工会の会員には、それこそ元気な会員企業が大勢います、


先程の長所と長所を連結させる発想が、ここでも活きると思います。



また以前ですが、私は、戸田市に「産業会館」を作ったらどうかと、


提案した事があります、これは「工業部」の企業間の連携促進が、


第一の目的ですが、市内工業の優秀な技術と技術が結びつけば、


これは競争力のある「大きい連携」に繋がると思いますね。



そして、「商売」と同じように大事にして欲しいのは「文化」ですね。


私も商工会の「俳句の会」に参加しておりますが、とても面白い!


文化も商売と同じ、人と人とが繋がる良いきっかけになりますよ(笑)



<斎藤直子>


いろんな経験を積まれた熊沢会長から「文化」という言葉が出てとても心強いです。

私も文化が大切で「文化政策」を中心にまちづくりを進めたいと考えているからです。



ものづくりの機能性はもちろんのことオリジナル性が求められている中、

デザインなどの発想は、普段の生活から生まれてくると思っています。


歴史文化を身近に感じられる取組みは重要で、

イタリアの街並みをみてうらやましく思います。

居ながらにして、感性を磨けるようなまちを理想としています。
 


今日はたくさんの元気と発想をいただきました。
 

本当にありがとうございました。
 


★「取材後記」★

熊沢会長に魅了されっぱなしの2時間でした、あっという間でした!
 

しかし優しい笑顔の中にも、日本の将来を語られる時の眼差しは、

まさしく「真剣」そのもの、取材に同行して頂いた石田万友実さんも、

「戦後の焼け野原の日本を、今の様な豊かな日本に復活させたのは、

熊沢会長と同年代の方々の血の滲むような努力のお陰ですよね」と、

私も全く同感です!


またインタビューの最中、熊沢会長は幾度となく、「本社の誘致」を、

戸田市(行政)として熱心に取組んで欲しいと、仰っていました。
 

つまり戸田市に「本社」がないと、法人税が戸田市に入らないので、

とても勿体無い事なんだよねと、だから企業の経営者の方々が、

「我社も戸田市に本社を移そうじゃないか」という気持ちになるような、

そんな魅力をPRするのも大切な事だねと、強く仰っていました。


私も熊沢会長の御指摘には大賛成で、「本社」がないと勿体無い。
 

まちの魅力をもっとPRしていかなくてはと、発破をかけられたような気がしました。

それは「市民生活」にも共通なテーマだからです。
 

つまり、「お金」にテーマを絞り込むと、「企業経営」も「市民生活」も、

とてもシンプルで、誰にも「分かり易い」という事に気が付きました。


そこで「市民生活」の視点で、「生活費」に絞って考えた時、

戸田市民として、近隣の他市(川口市・さいたま市・蕨市)に比べて、

「安く入手」ができているモノは何か、真っ先に思い浮かぶ答えは、

水道料金(下水道使用料共)!
 

他市と比較して、戸田市は「水道料金が安い!」のです。


次回は、この戸田市の「水道料金の安さ」についてレポートします。
 

という事で、それでは最後に、「次回の予告」です。


「斎藤直子の経済レポート」、次回のゲストとして登場して頂くのは、

戸田市上下水道部・部長、「細渕栄二さん」です、どうぞお楽しみに。